マクロビオティック体験

 

特別に新しいことを始めようと思ったわけではないけど、いろんな偶然が重なって、4月から月に一度だけの俄学生になった。

学生はいいもんだ。

その響きだけでなんだか自由になったような気がする。

学生の時は、たぶん自由だなんて実感はなく、理由のない不自由さを感じながら生きていた。

大人になって、というより学生じゃなくなった瞬間に学生時代は自由だったと気がついたんだと思う。

 

さて、今回はそういう抽象的なことではなく、何を学ぼうとしているかの話だ。

 

それは「マクロビオティック」というもの。

耳慣れていない人には覚えにくい言葉だと思う。

私もカタカナはそう苦手でもないのに、この日まではすぐに言えなかった。

略して「マクロビ」。

 

マクロビオティック (Macrobiotic) は、マクロ(大きな)+ビオ(生命)+ティック(術学)の合成語で食事療法のこと。

自然界の生物(動物・植物)自体が完全なものであるという観点から、バランスの良い食生活を達成するために、基本的に食物を丸ごと摂ることを推奨している。

身土不二と一物全体を二本の柱とし、陰陽調和を組み合わせた身体を整える食事方法で、具体的には、主食として玄米を六割摂り、その他は精白されていない穀類と丸ごとの野菜を組み合わせ、陰陽に分類した食物の組み合せで食事のバランスを摂る。

地産池沼で、有機農産物であればなお良い。

 

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%93%E3%82%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF

 

↑上記参照

 

 

文字で理解しようとするとなんだか難しそうだけど、一応学生らしく薀蓄から入ってみた。

簡単に言えば、「身体に良い食事をしよう」ということだ。

添加物とか農薬、輸入食材に関しては注意を払っていたが、食物に陰陽の分別があることは知らなかった。

肉は陽が強く、じゃがいもは陰が強いので、「肉じゃが」という料理は「食べ合わせ」という点では、ナイスカップルなんだそうな。

 

先生や生徒の自己紹介の後、「マクロビオティック」の意味と歴史の講義を受ける。

そして、いよいよ楽しい実技「料理教室」の始まりだ。

 

今日のメニューは、

玄米ご飯

ひじきとレンコンの煮物

レンズ豆とグルテンバーガー(豆で作ったひき肉もどき)のコロッケ

中庸スープ

 

とにかく、今まで自分が行っていた料理という行為そのものの根底が覆った。

丁寧に作るということが食べてもらう人に対しての愛情と、ライフスタイルにゆとりをもたらす行為そのものだということが実感できる。

味付けも素材そのものの味を感じるために、少量の塩(もちろん天然塩)を加えるだけで、シンプルだ。

黄金色に輝く感動の中庸スープにいたっては、玉ねぎ・キャベツ・かぼちゃ・人参をこれ以上出来ないくらいのみじん切りにして、それを順番に土鍋に並べて材料の3倍の水を静かに注ぎ、ことこと煮て、漉す。

余分なものは一切入れない。

それぞれの微妙な甘味が、身体の隅々まで届いて体中がだんだん綺麗になっていくのがわかる。

 

さっそく家でも作ってみた。

土鍋じゃなかったこと、手で丁寧に刻まないでフードカッターを使ったこと、普通のザルで漉してしまったことで、あの感動の色は出なかったが、味はそこそこの出来ばえ。

家族には「味がない!」と不評だったが、「この良さがわからにゃ、いけんよ? 身体がけがれとるんよ?」と、すでにマクロビアンの言い草だ。

 

クラスメートの中には乳癌末期の診断を2年前に受けたが、手術も化学治療も一切しないで「長岡式酵素玄米」を食べて今もなお元気に生活している女性や、オーガニックの洋服に惹かれ、衣から食に興味を持って、この教室を訪れた23歳の女の子など、まだ未開拓な部分の情報を持った人たちがいっぱいだ。

 

何か新しいことを始めるには、春は本当にいい季節だ。

うきうきわくわくしながら、マクロビ生活も勉強もたくさんの好奇心を友に楽しみたい。