混沌の日々

6月2日 鳩山総理が突然辞任した。 思えば残暑でいい加減頭がボーとなっていたどさくさに民主党政権が誕生して、日本国中が漠然と巧い話しに乗り、大きな期待を抱いてまだ1年も経っていない。 期待って本当に裏切られるものなんだなぁ、と多くの国民が思っている。 その間、私自身国のために何をしたかと言うと、特になにもしていない。 働きのない私は税金さえ納めていない。 しいて言えば、働く夫が居心地よくご機嫌よく過ごせるように、明るい家庭を守っている、かもしれない、しかも時々だけど。 だからというわけではないけど、民主党にも裏切られた感もなく、結局それぞれの立場で、みんな右往左往してしまう。 家庭という小さなコロニーでさえ思うようにならないのに・・・と思ってしまう。 決して、諦め的な思いではないのだけど、どうも目くじらを立てたくないのは、気弱な性格なのだろうか(?)。 先日、ジャーナリストの櫻井よしこ氏の講演会を聞きに行った。 三原商工会議所の創立70周年の記念講演会で、ポポロは満員御礼。 70周年のお祝いの言葉で始まり、さっそく櫻井節が炸裂した。 「民主党政権が発足したのは、決して支持によるものではなく、自民党への呆れから」 民主党支持の多い三原、しかも商工会議所主催の講演会でも、決して媚びることなくマイペースで続く。 「鳩山政策は、日本経済の破たんを招きかねない、ばらまき政策」と一刀両断に切る。 「アフガニスタンでは自爆テロを賞金1万円で募集し、数100人集まった。それよりも高いお金が、日本では毎月子ども手当として支払われている」 原稿を見ることもなく、具体的な例を出しながらわかりやすく自身の脳内ワールドへ、聴衆を引き込んでいく 「世界からなめられている日本。その顕著な例がトヨタのリコール問題。リコールから裁判まで発展した自動車企業は、世界でもトヨタくらい。日本人は、要求すればお金を出す民族だとなめられている。」 少し微笑みを浮かべながら、今のひ弱な日本を嘆く。 そして、話は中国の脅威へと移る。 「日露戦争の日本の勝利から学んだアメリカの世界征服ビジョン。それを、日本が高度成長期の真っただ中、経済大国を目指している時、中国は、そのアメリカのように、60年という長期計画を立てて世界征服を目指している。」 その具体的な10年ごとの計画を、頭の中に海図を想像させながら詳しく説明する。 海を征服するものが世界を征服する。 昔観た映画の中の艦隊が、無知な私の頭の中にもたやすく浮かんでくる。 講演の話を聞いているうちに、なんだか日本の未来がとてつもなく暗く、不安になってきた。
櫻井氏は、「国家とは、民族の生き残りを担保する力」と力強く言う。 これは「保守とは歴史を踏まえて民族の誇りと生き残りを担保することである」という、自民党の思想そのものであった。 ちょっと前なら、コテコテのタカ派だ。 最後の挨拶で、「櫻井さんは、もし男だったら石原慎太郎か三島由紀夫のような政治家になっていたでしょう!」と素直な感想を述べられたが、まさにそういう印象だった。 私の抱くジャーナリストというイメージからはずいぶんとかけ離れていたが、こういう人に1週間マンツーマンで話を聞いたら、きっと洗脳されるだろう、と感じるほどの熱弁だった。 内容うんぬんより、櫻井氏の醸し出すオーラのようなものに終始圧倒された。 参議院選挙が近づき、鳩山総理が辞任し、ますます迷走する民主党政権。 だからと言って、自民党もとっくに内部崩壊している。 小さな政党が、こちゃこちゃと重箱の隅をつつきあっている。 その中で、今までと同じことをしていては生活できない日本国民が多い。 知力があって成功するのは、一部であって、それはそれでいいと思う。 でも、少しの欲しか持たず、ささやかな幸せで満足できる人たちが笑って暮らせる国こそが、本当にいい国なのではないかと、ため息交じりに思う。 櫻井氏の演目であった「今、私たちが出来ることはなにか」 国を任せられる人を見る目を持つ。 そんな言葉で締めくくられたが、それは最低限の義務であり権利であるはず。 私自身が何が出来るのかさえわからないという混沌こそが、今。 それでも、いったい何ができるのかと自問自答しなければ・・・そうつくづく思うこの頃です。