味噌作り

子どもの頃からワカメの味噌汁が大好きだった。
なんでもお代わりは当たり前、味噌汁が苦手だった兄の残りものまで進んで平らげていた逸話の持ち主だ。
思えば、味噌作りは季節の必須行事であっても不思議はなかった。
しかし、現実は、「めんどくさい」「機会がなかった」「市販の味噌もおいしい」「家で食べる量なんてたかが知れてる」挙げればきりのない沢山の言い訳で封印してきた味噌作り。
一昨年から始めた友人の手作り味噌を頂いて、その美味しさに舌鼓、「来年は参加します!」と高らかに宣言した。
そして今年、本当は「寒仕込み」と言って雑菌が繁殖しにくい1月〜2月に仕込むのだが、諸事情により3月に入ってから決行することになった。
当日は麗らかな春日和、以前無農薬野菜でお世話になっていた農家で3年目の友人ご夫婦、2年目の懐かしい知人、初心者の私(本当は新婚当時に住んでいた湘南マダムたちに誘われて作ったことがあったが…)と先生である農家の奥さん、農業研修で居合わせた24才の好青年というメンバーで賑やかに行われた。(実際に従事したのはあくまでも当事者の4人でした)
まず、味噌作りは二日前から始まる。
★晩に大豆を洗って水に浸けておく。(この時に注意点は大豆が膨らむので表面が空気に触れないようにたっぷりの水に浸ける)
★一晩浸けておいた大豆を茹でる。
  茹で方はいろいろだが、3キロだと大鍋で半日かけて弱火でゆっくりと柔らかくなるまで茹でる。私の場合は圧力鍋を使用。2つの鍋をフル稼働させ、4回ずつ(蒸気があがって弱火で20分、冷ますのに30分)合計で8回茹でた。
圧力鍋では水は豆が出ない程度のヒタヒタの水でよい。
★大豆と汁(アメ)とを分別しておく。
ここまでが前日までに行う準備。
★大豆に塩を足して、餅つき機で撹拌する。(この時結構味噌が勢いよく飛び散るので蓋を持ちながらブロックする。かなりのスリル)
★適当に混ざったところに麹を投入、適当な軟らかさになるまでアメを足し、撹拌する。
この適当なという頃具合は、経験がものを言うので、先輩たちのアドバイスを聞きながら、行う(最初の投入からだと10分くらいで完成!)
★味噌をソフトボールくらいに丸めて、食用ビニールを敷いた味噌樽の中に投げ入れる(この時は決してストレス解消などと不埒なことを考えず、あくまでも空気抜きとしての美味しい味噌を作るべく愛情をこめて行う)
★中央が少し盛り上がるように味噌を富良野の大地のように整形する。周りに塩を置き、全体的にぱらっとまいておく。空気を抜きながらビニールでしっかりと蓋をして重石をのせ、冷暗所に置く。
★2か月ほどしたら、「天地返し」を行い、黴などあったらそれを取り除く。
そうして、次の年まで大事に置いておくと、無添加の美味しい手作り味噌が完成。
青空の下、みんなの笑い声が終始絶えることなく、3家族分合計で20キロの味噌が仕込まれた。
こういう、ちょっと面倒なことは、3家族くらいの仲間で行うのが気丈夫だし、思い出話や最近のお役立ち情報などが飛び交い、時間もあっという間に過ぎた。
9時半から始めて正午過ぎには完了し、おまけに先生宅で昼食まで御馳走になった。
とりたてのワカメのサラダに手作りのイワシのオイルサーディンとほうれん草のスパゲティ、知人が持参した炊き込みのオニギリという愛情メニュー。
大満足で、来年の再会を約束して二つの味噌樽を持ち帰った。
味噌はアミノ酸王の大豆、天然の酵素が豊富な麹、ミネラルたっぷりの天然塩という最強のトリオが終結した究極の健康食品だ。
こうして、私は手作り味噌のおかげで、ますます健康な人になるのです。