再びの感動へ

2012年10月25日(木曜日)午後5時、少し肌寒くなった秋の夕暮れ、三原市自慢の、宮浦にある三原市芸術文化センター「ポポロ」の入り口付近に、大勢の人が整然と並んでいる。

駐車場係の大きな声も、ピンと張りつめた緊張感より、その表情からこのコンサートの盛況を喜んでいることがうかがえる。
1年前の11月、本郷生涯学習センターで130人の観客を感動させた「ミネハハ」が再びこの三原の地を訪れる。
右も左もわからないままスタートした「ミネハハコンサートイン・三原・尾道」、その熱い思いは、この1年間で、沢山の人へと届いた。
三原・尾道のコンサートを経験した人が、4月府中で300人以上を集めるコンサートで大成功を収め、そのコンサートを見に来てくれた人が、福山・みろくの里で想い出に残るコンサートをし、12月には、岡山井原と神戸で開催が決まっている。
全てが営利目的ではなく、自分が味わった感動を、自分の家族・知り合いに伝えたい一心で計画したことだ。
もちろん全員、今まで自分がそんなことをするなんて思いもしなかった素人ばかり。
8月6日、原爆記念日、ミネハハは広島の地にいた。
そこで、平和祈念式典のために脚本家、松山善三氏が世紀の歌姫美空ひばりのために書いた曲「一本の鉛筆」を歌った。
ミネハハは、ずいぶん前にこの歌を歌わないかの依頼に、「はい」と言えず、その歌の重さに耐えられずにいた。
今年、ミネハハの経験が、想いが、パワーが、この歌を、この地で歌う決意をさせた。
コンサート半ばで歌われたこの歌に、今までと違う思いが溢れる。
自分のために流した涙が、自分以外の人に向けられ、それはやがて、被害者も加害者もない、大きな愛となって自分に戻ってきた。
ミネハハの歌には不思議な力がある。
聴く人によって、心の奥まで届く歌が違うのだ。
「私は「ありがとう」が好き、涙が止まらない」
「「アトランティス」を聴くと、何故だか涙が止まらなくなる」
「ミネハハの「アメージンググレース」は今まで聴いた誰の歌より感動的で、歌詞はわからなくても、胸を打つのよ」
そんな声をたくさん聞いた。
私の母はミネハハのCDをほとんど持っていて、それを毎日聴いていて、この1年で母は変わった。
今のお気に入りは、一番新しいコンセプトアルバム「夜明け・AURORA(アウローラ)」の「ありがとうの歌」。
私は、最近母からたくさんの「ありがとう」の言葉をもらっている。

ありがとうの歌

ありがとう ありがとう
あなたの笑顔に
ありがとう ありがとう
とても うれしかった
ありがとう ありがとう
あなたのまなざしに
ありがとう ありがとう
やさしい気持ちになれた
たのしいことにも
かなしいことにも
すべてを 抱きしめ
ありがとう

1200人分の大切なチケット。
すでに多くのミネハハを聴きたい人たちに届いている。
そして、まだミネハハを知らない人たちの元に届くことになっている。
2012年、10月25日木曜日、午後6時。
幕が開き、1200人の観衆のひとりひとりに、それぞれの感動が届く。
ミネハハにとってきっと大切な歌の一つになるであろう「一本の鉛筆」も歌われる。