「百名作はいつもアイマイ」
著者 西川美和
講談社 (2008/7/1)
「蛇イチゴ」で、脚本・監督デビューした後、一昨年の「ゆれる」の脚本では読売文学賞受賞、監督した映画も高い評価を得ている、西川美和はまさに、今をときめく女流脚本家であり監督だ。
この本はいわゆる巨匠と言われる作家の短編を彼女独特の着眼によって解説している。
作品の感想に止まらず、その作品を通して垣間見る作者の人となりをさりげなく記している。
■色川武大「たすけておくれ」■志賀直哉「痴情」■向田邦子「眠る盃」■井上ひさし「藪原検校」■三島由紀夫「不道徳教育講座」■芥川龍之介「トロッコ」■野坂昭如「エロ事師たち」■遠藤周作「海と毒薬」■太宰治「メリイクリスマス」■林芙美子「めし」
最初のページに彼女が印象に残った一文が記され、その後短めなレビュー、そして原作と続く。
もう少し長く読みたいと思う、時に鋭く、時に優しいレビューだ。
巻末には「もう夢は見ないけど」の作家としての彼女の魅力溢れるエッセイもある。
忘れていた名作にも再び触れることができ、この本はひょっとして一粒で三度美味しい?
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